写真計測の原理 ― 3点を用いた3次元計測

カメラで写真撮影をするときに、画像に寸法の判った3角形や4角形の形状をもつものを写すことにより、カメラと被写体との距離やカメラの向いている方向を知ることが出来ます。即ちカメラが2台あると人間の目のようにステレオ視することで、立体形状を把握することが出来ます。

PhotoCalc TwoViewは、この原理を用いて4角形の基準プレートをステレオ視することでカメラの位置と方向を計算し、測定対象物の3次元座標を計算しています。

では、基準が4角形でなく3角形の場合はと言うと、1841年にGrunertという数学者が解法を示しています。ただし、3角形の場合は、解が複数個得られるので、正解を得るにはもう1点が必要になる為に使い方が限られます。

ただ、面白いのは3角形の3点が直線上に並ぶと解が一つになり、一つのカメラで多くの有用な計測が可能になります(この計算手法は、2012年に特許として認定を受けています。詳細は特許明細をご覧ください。)応用可能な例としては外科手術のメスの位置計測、ドローンからの地上の位置計算、車両位置の計測、鉄骨建て方における柱の倒れ角の計測などが挙げられます。

・柱の倒れ角

・車両計測への適用例 ― 2021-10-14の記事にリンク

・土木工事への適用例 ― 2021-7-16の記事にリンク

近いうちにPython、Cで使えるライブラリを、利用をご希望の方に提供致しますので、お試しくださいませ。商用目的の製品での利用以外は自由にお使いいただけます。

 

特開2012-027000

単一カメラによる画像計測処理装置、画像計測処理方法および画像計測処理プログラム