PhotoCalc TwoViewにレーザー距離計、トータルステーション、GPS計測と併用の機能が追加されました。このことにより、広範囲の領域を高精度で位置計測することが可能になり、適用範囲が大幅に広がりました。
以下に新しい応用事例を示します。
1.レーザー距離計
トータルステーションは大きくて持ち運びが大変ですが、レーザー距離計の場合は鞄に入れて移動できます。
現地調査などの場合に、写真と併用することで、マーカーを使用せずに遠方から3次元位置の計測が可能になります。
①左右2方向から写真を撮影します。

②基準プレートと計測したい点をレーザー距離計で計測したデータを使用して、
3次元座標を求めることができます。

2.トータルステーション
トータルステーションは精密測量が出来ますが、設置に手間がかかるのと計測に時間がかかるので、使うのを好まない人が多いようです。
そこで、4か所の基準位置の設定だけをトータルステーションを使い他は写真計測を使うことで大幅な時間短縮を行うことが出来ます。
写真計測と併用することで、従来の面倒な設定は必要なくなります。
機器を設置して任意の座標系で計測すれば、写真計測の方で必要な変換を行ってくれます。
例えば、道路や橋梁の床版の凹凸などの計測の場合には、4隅の基準をトータルステーションで測定して、そのあと左右から写真2枚を撮影してマーカーか特徴点を検出し、3次元座標を計算することになります。
下図はトータルステーションを使って基準点を計測した後、写真計測と併合したものです。
P17,P14,P1,P4の4つが、基準点になります。
マーカー位置は自動計算されます。

3.GPS
GPSは、ある程度長時間の測定が可能であれば高精度の位置検出が出来るので、写真計測と位置合わせ をすることで、広域の計測を行うことが可能です。
GPSを使う場合は、座標をつなぐ必要がないので視覚から離れたデータどうしを合成して一つのものにすることが出来ます。
4つのマーカーを基準点としてGPS座標を取得し、その座標系で建物の一方の面にある P1 の位置を計測します。

その後、建物の反対側に回り、基準点を適当な位置に移動させ、GPSで移動した基準点の位置を計測しその座標で、同じようにして P2 の位置を計測します。
同じGPS座標系を基準にしているため、別々の場所・タイミングで計測した P1 と P2 を、同一の座標系で扱うことができます。
これにより、P1とP2の距離や位置関係を正確に算出することが可能です。

この様にひとつの方向からでは見えない箇所どうしの位置を測定して、寸法などの計算をすることが出来ます。